【陽動振り飛車】つくつくぼうし戦法きんとうん風

将棋

序盤早々に、飛車先の歩と先手なら7筋の歩をつくつくことから「つくつくぼうし」という戦法名の由来となっている。

狙いは、飛車を7筋に転回し、ひねり飛車に近い石田流のような形にすること。

中終盤で王様を右辺に囲う際、2筋の歩がキズにならないように指したい。玉頭が弱点。

この戦法は、飛車先の歩を伸ばした後に、さらに6筋と7筋の歩も伸ばして、飛車を浮かせて横に振るという特徴的な戦法です。その名前の由来や指し方や対策などをまとめてみました。ぜひ参考にしてください。

つくつくぼうし戦法とは

つくつくぼうし戦法とは、飛車先の歩を伸ばした後に、加えてつくつくぼうし側から見て6筋・7筋の歩を5段目まで伸ばし、そこから6段目に飛車を浮いて横に振り石田流に構えるひねり飛車と似たような発想の戦法です。この2筋と7筋の歩をつくから、つくつくぼうしという名前になっています。

この戦法の名前の由来は、セミの一種であるツクツクボウシという昆虫から来ています。このセミは、夏の終わりから秋にかけて鳴き始めることで知られていますが、その鳴き声が「ツクツクボウシ」と聞こえることからその名が付けられました。このセミは、他のセミよりも遅れて鳴き始めることで、他のセミの鳴き声に埋もれないようにしていると言われています。同じように、つくつくぼうし戦法は、他の奇襲戦法よりも遅れて登場したことで、他の奇襲戦法に埋もれないようにしていると言えるかもしれません。

この戦法の利点は、相手に囲いを限定させられることや、石田流を目指すと阻まれる可能性が低いことです。逆にデメリットは、玉頭が弱くなることや、角交換されると厳しいことです。

つくつくぼうし戦法の指し方

まずは、飛車先を突いて、△3三角の形を強要します。そこで、▲7六歩と角道を通すことで、角交換して△同桂の形があまり良くないので、△4四歩や△2二銀、△4二銀を強要できます。飛車を浮いて、▲7五歩~▲7六飛と回って、浮き浮き飛車ができます。その後は、石田流本組を目指したり、7七角型を目指したりします。

つくつくぼうし戦法の対策

居飛車での対策は、石田流とそれほど変わりません。棒金で押さえ込んだりすることで、うまくいきます。振り飛車の場合は、2五歩をとがめるのがオススメです。具体的には向かい飛車ですね。2五まで突いているので、向かい飛車であれば争点が生まれて、手を作りやすいです。

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